平田恵子の ABC南風
    
Vol. 12 Lombok (ロンボック=唐辛子)
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 昔、あるパーティで、「これ、おいしいのよ、うふふ」、「美人は、みんな毎日食べてるよ」とか言われ、小指の半分くらいの青唐辛子を食べたときことだった。ああ思い出すだけでも、いい大人の女があんな悲惨な姿を他人の前でさらしたことにと、あの激辛ぐあいに、涙が盛り上がってくるほどだ。

 “Bagaimana rasanya?(どんなお味かな〜?)” にっこり口にした一瞬、こめかみの血管がぶち切れそう。喉の奥からから炎が吹き出した。”Tolong!(た、助けて!)” 自分の身に何が起きたか分からないほどの、痛烈な熱さ! 顎がはずれるくらいに口が開いて、舌は1mも伸び、”Air putih!(み、水〜!)” コップを求める手は震えていた。

 そういう私を見て、まわりのみんなは大笑い。「あらま、どうしたの? 慣れると、だんだん全身がスカッとして快感そのものお味なんだけど」などと友人はコップを持ってきてくれはしたが……。私は水をがぶ飲みして、さらにプリン系の極甘デザートを流し込みんだが舌や鼻の震えややけど?は治まらず、帰宅後もひいひい息をしていた。

 唐辛子は、Lombok(ロンボック=バリ島の隣のロンボック島は唐辛子栽培が盛ん)、Cabe (チャベ)、Cabai (チャバイ)とも呼ばれる。スパイシーなインドネシア料理に欠かすことのできない調味料で、色、カタチ、大きさ、辛さの違ういろいろな種類がある。そのまま料理に加えたり、サンバル(唐辛子メインのスパイスミックスペースト調味料)を作ったり、生をかじったり。大きくて赤いのはまったく見かけ倒しだが、熟する前の緑小僧cabai rawitだけは、日本人の舌には極刑の辛さである。

 さて。バリの市場で、ざるに山盛りになったあの唐辛子にカメラを向けていたら、おばちゃんが言った「おいしいよ。それ」。”Bohong!(うそ!)” 思わず叫ぶや、おばちゃんも買い物客も吹き出した。そう、人間は、学習する動物なのだ。ちなみに「辛い」はpedas (プダス)、「熱い、暑い」はpanas(パナス)、「満足」はpuas(プアス)という。

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