以前はインドネシア各地で見られた
乗り物、dokar/delman(馬車)。
dokarは東ジャワ、中部ジャワ、バリ島、delmanは西ジャワでの呼び名です。 |
2007年10月号のナショナルジオグラフィック誌に次の記事があります。
http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/magazine/0710/feature01/index.shtml
「トウモロコシの栽培には大量の除草剤と窒素肥料が使われるし、土壌の浸食を起こしやすい。しかも、エタノールを生産する工程で、得られたエタノールで代替できるのと大差ない量の化石燃料が必要になる。大豆を原料とするバイオディーゼル燃料のエネルギー効率も、それより少しましな程度だ」
つまり、今のバイオ燃料は代替エネルギーとしてまだ確立されていません。特に、食物を利用するバイオ燃料はコストが高く、バイオ燃料として利用すると食料不足に招く危険性があります。
現在のインドネシアのエネルギー源(発電所、自動車等)は52%が石油で、29%がガス、15%が石炭です。国策として2025年に石油を20%まで減らし、バイオ燃料を17%にするという数値目標が設定されましたが、達成することは難しいでしょう。特に、政府が50%の補助金を出しているため、現在のインドネシアのガソリンがリッター50円程度という現状においては、バイオ燃料の価格は石油より安くはなりません。
代替エネルギーではなく、省エネルギーの方がベターでしょう。年々インドネシアのbecak(三輪自転車), dokar/delman(馬車)の利用は少なくなりますが、まさにこれを復活することによって、よりスローライフが可能になり、かつ環境にもやさしいです。雇用も増えて、インドネシア経済にも大いに貢献できるかもしれません。 |