INJ講師イワン先生のコラム
”Indonesia Banget!”(すごくインドネシアっぽい!)
No. 1 Saya suka durian. (私はドリアンが好きです。)
(最後に動画がありますので、発音なども聞いてみてください。)
■状況
私がインドネシア語講座で、インドネシアの果物について説明したとき、受講生にBapak suka durian?「先生はドリアンが好きですか?」と聞かれました。ドリアンが嫌いな私は、すぐにSaya
tidak suka durian.「私はドリアンが好きではありません」と答えました。おいしいドリアンを食べたことがある受講生は、Mengapa?
Durian ‘kan enak?「どうして?ドリアンはおいしいでしょう?」と再び質問しました。私は、Karena durian bau. Saya
suka mual.「ドリアンが臭いからです。よく吐き気を催します」と理由を言いました。
そうすると受講生にMengapa Bapak suka mual? Mual ‘kan tidak enak, ‘kan?「なぜ先生は吐き気を催すことが好きなの?だれでも吐き気は気持ち悪いでしょう?」と不思議がられました。そこで、私はあわてて否定しました。「違いますよ。この場合のsukaは「好き」の意味ではありません。私だって、吐き気を催すことは好きではありません」と答えました。
受講生はなぜそのような質問をしたのでしょうか?
■単語
saya 私
suka 1. 好き 2. よく〜する(口語)
durian ドリアン
Bapak あなた(目上の男性)
tidak 〜ない
mengapa なぜ、どうして
‘kan 〜でしょう?
karena なぜなら〜、〜だから(理由)
bau 臭い
mual 吐き気がする
enak 1. おいしい 2. 気持ちがよい
natto 納豆 makan 食べる
bayi 赤ちゃん
itu その
menangis 泣く
sering よく〜する(文語)
■ポイントの例文
インドネシア語では、何かを「好き」と言いたい時には、sukaを使います。
主語(A)+suka+名詞(B) AはBが好きです。 Saya suka durian.
私はドリアンが好きです。 Takuya suka natto. 卓也は納豆が好きです。
しかし、sukaには上記の「好き」という意味だけではなく、「よく〜する」の意味もあります。よい意味の場合は、「好き」と「よく〜する」と2つの意味がありますが、悪い意味の場合は、「よく〜する」という意味でのみ使われます。そのため、Saya
suka mual.は「私は吐き気を催すことが好きです」ではなく、「私はよく吐き気を催します」の意味になりますね。
主語(A)+suka+動詞(+目的語) 1. Aは〜するのが好きです。
2. Aはよく〜します。
Takuya suka makan natto.(口語) 1. 卓也は納豆を食べるのが好きです。
2. 卓也は納豆をよく食べます。
Saya suka mual. (口語) 私はよく吐き気を催します。
Bayi itu suka menangis.(口語) その赤ちゃんはよく泣きます。
sukaは口語でのみ使われ、文語ではseringを使います。
Takuya sering makan natto.(文語) 卓也は納豆を食べるのが好きです。
Saya sering mual. (文語) 私はよく吐き気を催します。
Bayi itu sering menanggis. (文語) その赤ちゃんはよく泣きます。
■練習問題
次の文章をインドネシア語に訳しましょう。(答えは一番下にあります)
ヒント 「寿司」はsushi、「心配する」はkhawatirです。
1. 私は寿司が好きです。
2. サンティはよく心配します(心配性です)。
■イワンの一言
インドネシア人は日本人のようにインスタントラーメンが好きです。面白いのは、インドミーがインスタントラーメンの1つのブランド名なのに、「インスタントラーメン」のことを「インドミー」と言うインドネシア人が多いことです。ですから、他のインスタントラーメンを食べても、インドネシア人は「インドミーをよく食べる」すなわち、「インスタントラーメンをよく食べる」と言います。
インドミーのように、インドネシア人は「オートバイ」を「ホンダ」と言ったり、「ジーパン」を「リーバイス」と言ったりします。10年以上前のインドミーのCMに、「私はインドミーが好き」という日本語のフレーズがあったのを覚えています。日本語の「すき」はインドネシア語では「スカ」です。発音が似ていますね。
練習問題の答え
1. Saya suka sushi.
2. Santi suka khawatir.